紅葉を観に、奈良時代に光仁天皇の勅願によって創建されたと伝わる京都府宇治市にある古刹『三室戸寺』にやってきました。
　この寺院の、場所、見所、歴史を踏まえてご案内したいと思います。

　『三室戸寺』へ公共交通機関で訪れる場合は、最寄りの京阪電車「三室戸駅」で下車後、徒歩15分程歩いている来るルートと、JR/京阪「宇治駅」から出ているバスに乗車し訪れるルートが有ります。

　ドライブで訪れる場合は、三室戸寺の有料駐車場（５００円/日）を利用する事も出来ます。

　※キャパ３００台

　拝観料は、大人５００円　/　小人３００円と京都では一般的な価格です。

　拝観時間は、時期によって異なるので下記表を参考にして下さい。

　入場口の間取りは広くないですが、奥に長い造りになっております。

　入場口から歩いて真っ直ぐの場所に建つ朱色の『山門』は、真新しく明らかに近年建立されたものです。

　山門をくぐって境内に入っても、まだまだ真っ直ぐ歩きます。

　入場口から歩いて約5分、最も奥にある石段に到着しました。

　石段を登っていくと、人間の顔に蛇の体をもった『宇賀神（うがじん、うかのかみ）』が迎えてくれます。

　神様なんだろうけど、気持ち悪いですね。

　霊泉　不動水が湧く手水舎で身を清め参拝します。

　※本日は観光客が少ない為か、水が湧いていなかったです。（止める事が出来るって事は、水道ってことかな？？）

　そして、三室戸寺の『本堂』に到着しました。

この寺院に伝わる伝説によると光仁天皇が即位する前の親王時代に、毎晩宮中にまで届く金色の霊光の正体を知りたいと思い藤原犬養という者に命じて調べさせると、宇治川の支流志津川の上流の滝壺にあった千手観音像からだったそうです。

　それを見た犬養が近づく為に、滝壺へと飛び込むと1枚の蓮の花弁が流れてきて、それが一尺二寸の二臂の観音像に変わったと云います。

　光仁天皇は、その観音像を安置し創建したのが当寺の起こりと云われております。

　当寺は、創建以来数回伽羅を焼失しており、現在のお堂は江戸時代後期の文化十一年（1814）に再建されたものです。

　本尊には伝説の元となった千手観音像が祀られておりますが、厳重な秘仏で通常は観る事が出来ません。

　本堂前の紅葉は美しく色付いてます。

　次に、本堂横にある「阿弥陀堂」に向かいます。

　本堂横にあるこの小さなお堂は『阿弥陀堂』と言います。

　元々ここには親鸞（しんらん）の父・日野有範のお墓が有り、親鸞の娘・覚信尼がその上にお堂を建てて阿弥陀堂とし、有範の菩提を忌ったとされます。

　本堂の横を更に進むと『鐘楼』と「三重塔」が有ります。

　鐘楼の縁起は分からないですが、江戸時代に建立若しくは再建されたものです。

　この『三重塔』は、５代将軍徳川綱吉の時代である元禄十七年（1704）に兵庫県佐用町の高蔵寺に建立された高さ約１６㍍の塔です。

　それを明治４３年に買い取って移築したものです。

　参拝後、御朱印を頂きました。（近頃で最も美しい筆でしたので、少し嬉しいです。）

　では、タイトルに上げております紅葉を観に庭園の散策に向かいます。

　では、最後に『三室戸寺　庭園』を散策し、紅葉を楽しみたいと思います。

　山は美しく色付いております。

　ちなみに訪れたのは12月初旬です。

　庭園内には辺りの山々を借景した見事な枯山水等もあります。

　訪れるのが2週間程遅かったので、落葉が著しくエフェクトを使わないと写真としては辛いです。

　京都は盆地にある為、夏は一層暑く、冬は一層寒い土地です。

　だから、夏が終わると一気に冬に向けて加速し、その足音は目に見えて分かります。

　以上で、京都の紅葉の名所として知られる奈良時代創建の古刹『三室戸寺』のご案内となります。

　その寺の歴史を知り、見所を知って訪れれば自ずと旅は楽しくなります。

　皆様も、訪れてみては如何でしょうか。